
耐震リフォーム
更新日:2026年08月27日
耐震リフォームは必要?築年数や家の状態から判断するチェックポイント
掲載日:2026年8月20日
「うちの家も耐震リフォームをした方がいいのだろうか。」
地震への備えが気になっていても、どのタイミングで検討すべきか判断に迷う方は少なくありません。
結論から言うと、耐震リフォームが必要かどうかは築年数だけで決まるものではありません。主に「建築時の耐震基準」「過去の増改築履歴」「現在の劣化状況(ひび割れやシロアリ)」などの要素を組み合わせて判断します。
そこで、この記事ではまず「我が家は耐震性を詳しく確認したほうがよい住宅なのか」を見極めるために、次の5つのチェックポイントを紹介します。
わが家に耐震リフォームは必要?耐震性を確認する5つのチェックポイント
これらは「耐震リフォームが必要か」を直接決める基準ではなく、「耐震診断を検討する目安」です。「耐震リフォームが必要か分からない」という方は、まず次の項目を確認してみましょう。
1.1981年5月31日以前に着工している(旧耐震基準)
1981年(昭和56年)6月1日から新耐震基準が施行されました。
それ以前に建築された住宅は、現在の基準とは異なる耐震基準で建てられているため、耐震診断を検討するとよいでしょう。
2.1981年6月以降でも、2000年5月以前の木造住宅である
「新耐震基準だから大丈夫」とは限りません。
木造住宅では、2000年6月に基礎や耐力壁の配置、柱・梁などの接合部に関する規定が明確化されました。
国土交通省も、熊本地震で1981年以降に建てられた木造住宅のうち、2000年以前の住宅でも倒壊などの被害が見られたことを踏まえ、平成12年以前に建築された木造住宅を中心に、接合部などの状況を確認することを推奨しています。
3.増築や間取り変更などを行っている
増築や壁の撤去などによって、建物のバランスや耐震性に影響が生じる場合があります。
特に、耐力壁など構造に関係する壁を撤去・変更している場合は、専門家に確認してもらうと安心です。
4.基礎・外壁・柱などに劣化が見られる
次のような劣化が見られる場合は注意が必要です。
・基礎のひび割れ
・外壁の大きなひび割れ
・柱や土台の腐朽
・建具の開閉不良
・建物の傾き
見た目だけで耐震性を判断することはできませんが、構造部分の劣化が疑われる場合は、耐震診断の際に確認してもらいましょう。
5.雨漏りやシロアリ被害がある
雨漏りによる木材の腐朽や、シロアリによる柱・土台などの被害は、住宅の耐震性に影響する可能性があります。
被害がある場合は、耐震性だけでなく、構造部分の劣化についても確認することが大切です。
もう少し詳しく確認したい方へ「誰でもできるわが家の耐震診断」
「自宅の耐震性について、もう少し詳しく知りたい」と感じたら、「誰でもできるわが家の耐震診断」を活用してみるのもおすすめです。
これは、国土交通省監修のもと、一般財団法人日本建築防災協会が作成した、自分で住宅の耐震性について確認するための簡易的な診断です。
専門家による耐震診断では何がわかる?
セルフチェックをして「少し心配」と感じたら、次のステップが耐震診断です。
耐震診断では、住宅の図面や現地調査などをもとに、建物の耐震性を確認します。
主に次のような点を確認します。
• 基礎や地盤の状態
• 柱・梁・土台などの状態
• 耐力壁や筋交いの配置
• 柱や梁などの接合部
• 雨漏りや腐朽、シロアリ被害などの劣化
• 増築・間取り変更などによる建物の変更
木造住宅の耐震診断では、建物の耐震性を「上部構造評点」という全国統一の数値で評価します。
診断結果は数字だけを見るのではなく、
「どこが弱いのか」
「なぜ弱いのか」
「どのような補強が必要なのか」
まで説明してもらうことが大切です。
また、耐震診断を受けたからといって、必ず耐震リフォームをしなければならないわけではありません。
現在の住宅の状態を把握したうえで、必要な補強の範囲や方法を検討しましょう。
耐震リフォームではどのような工事をする?
耐震リフォームでは、住宅の状態に応じてさまざまな補強工事が行われます。
代表的な工事には次のようなものがあります。
・基礎の補強
・柱や梁の接合部の補強
・耐力壁の追加
・筋交いの設置
・構造用合板による補強
・屋根の軽量化
どの工事が必要になるかは住宅ごとに異なるため、耐震診断の結果をもとに適切な補強計画を立てることが重要です。
耐震・制震・免震の違いや、それぞれの工法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
耐震リフォームの費用は住宅によって大きく異なる
耐震リフォームにかかる費用は、住宅の構造や大きさ、劣化状況、必要な補強方法などによって大きく異なります。
部分的な補強で対応できる場合もあれば、複数の箇所を補強する必要がある場合もあります。
各地方自治体で、耐震診断を無料または自己負担を抑えて受けられる制度や、耐震改修への補助制度を設けています。
例えば横浜市では、木造住宅の無料で耐震診断士を派遣する「横浜市木造住宅耐震診断事業」や耐震改修への補助制度を設けています。(2026年8月現在)
また、自治体によって対象となる住宅、補助額、申請時期などが異なります。
耐震診断を受け、自宅に必要な工事内容を把握したうえで、費用や補助制度について相談するとよいでしょう。
なお、一般財団法人建築防災協会「耐震支援ポータルサイト」では、耐震診断や耐震改修に関する各種小冊子や、地方公共団体の相談窓口、支援制度などを紹介していますので、ぜひ、参考にしてみることをおすすめします。
耐震のリフォーム事例
実際に耐震診断や耐震補強をきっかけとして、住まいの改善を行った事例を見てみましょう。
事例1:耐震診断から始まる安心・快適リフォーム
“きっかけは耐震診断のご依頼でした。
診断結果をもとに、耐震性の向上を含めたリフォーム工事を行いました。
浴室はタイル張りからシステムバスへ。
冬場の寒さや、使いやすさを改善。さらに見えない部分では耐震補強工事を施し、安心もプラス。
浴室のドアや窓のサイズも見直し保温性がアップ、掃除もしやすくなりました。
また、住まい全体の耐震数値を高めるため、和室の一部の壁に耐震補強工事を施しました。“
この事例では、耐震診断をきっかけに、耐震補強だけでなく浴室の断熱性や使いやすさも改善しています。
事例2:増築とあわせて耐震補強
“築40年経ち外部、内部と修繕をしながら裏にスペースへ増築しながら耐震補強を行いました。耐震診断プログラムにより、壁の配置を考慮しながら計算します。”
増築を行いながら耐震補強を行った事例です。増築や間取り変更を検討している場合は、耐震性への影響もあわせて確認することが大切です。
よくある質問
Q. 築何年くらいの住宅で耐震診断を検討した方がよいですか?
1981年5月以前に着工された住宅は、現在とは異なる耐震基準で建てられているため、耐震診断を検討するとよいでしょう。
Q. 新耐震基準の住宅なら、耐震リフォームは必要ありませんか?
いいえ。新耐震基準の住宅だからといって、耐震リフォームが不要と決まっているわけではありません。
住宅の耐震性は、建築時の基準だけでなく、増改築の履歴や現在の劣化状況などによっても変わります。
特に木造住宅では、2000年6月に基礎や耐力壁の配置、接合部などに関する規定が明確化されています。そのため、1981年6月以降でも2000年5月以前に建てられた木造住宅は、耐震性を確認するきっかけの一つになります。
Q. 耐震診断だけでも受けられますか?
はい。耐震診断のみを実施している事業者もあります。また、自治体によっては耐震診断に関する補助制度を設けている場合があります。
Q. 耐震診断を受けたら、必ず耐震リフォームをしなければいけませんか?
いいえ。耐震診断は、現在の住宅の耐震性や弱点を把握するためのものです。
診断結果をもとに、必要な補強の範囲や方法を検討します。大規模な工事が必要とは限らないため、まずは住宅の状態を把握することが大切です。
Q. シロアリ被害は耐震性に影響しますか?
はい。シロアリ被害によって柱や土台が損傷すると、住宅の耐震性に影響する可能性があります。被害が見つかった場合は、耐震診断とあわせて点検することをおすすめします。
Q. 地震対策はどこに相談すればよいですか?
自治体によっては、耐震診断士の派遣制度や補助制度を利用できる場合があります。
また、耐震診断・耐震改修の実績がある建築士やリフォーム事業者に相談する方法もあります。
相談する際は、診断だけでなく、診断結果や補強方法について分かりやすく説明してくれるか、過去の耐震改修事例を確認できるかなどもチェックしましょう。
実績のある会社を探して、まずは相談してみましょう
地震に対する備えは、早すぎることはありません。
「うちの家は耐震リフォームが必要か?」と悩んだら、まずは耐震診断の実績が豊富なプロに相談してみましょう!
リフォーム評価ナビでは、実際の施工事例や利用者の口コミを確認してリフォーム会社を探すことができます。
「耐震改修」を得意としている事業者に絞って検索することもできますので、あなたにぴったりの、安心して任せられるリフォーム会社をぜひ見つけてください。
よかったらシェアしてね
